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技術リテラシー、プロの技術「森園みるくの漫画講座」

来る2012年10月13日、読売新聞主催『よみうりカルチャー荻窪』でこのたび新規講座として 「森園みるくの漫画講座」が開講しました。

 『よみうりカルチャー荻窪』は駅から直結のルミネ荻窪のビル内。土曜日の昼下がり、 焼きたてのパンや色とりどりの惣菜、秋の装いの レディースブランドショップでにぎやかなショッピングフロアーを上ったところにありました。

本講義は現役のプロ漫画家が、受講者の「描きたい」要望に合わせて漫画に慣れ親しんでもらい、 実際に漫画やイラストを描いてみるきっかけを作ろう、といった趣旨のものです。

講師の森園みるく先生は1981年に少女マンガ誌でデビューして以来、 現在も雑誌で漫画の連載を持ち続ける現役のプロ漫画家です。

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自身はかつてデザイン学校に通い、一般企業の勤務を経てから漫画家になったという経歴の持ち主。 受講者たちの漫画経験を問わず第一に鉛筆で絵を描いてみるということからスタートしました。

まずは下書き

今回の講義ではイラストや漫画の基本となる下書き、ペン入れが目標。 各受講者に実際に漫画を描くときに使う漫画用の原稿用紙5枚とイラストの見本が配られました。

「似顔絵を描いてみましょう。」講師の森園先生がホワイトボードに即興で自分の似顔絵を描いていくと、 そのスピードと特徴を捉えた絵に受講者からは感嘆の声。プロの技を間近に見た瞬間でした。

「自分顔では描きにくいという方は、向かい合った人の顔でもいいですよ」まずは 鉛筆で原稿用紙に思い思いの似顔絵を描いていきます。顔の特徴を捉えながら描きこもうとしましたが、 実際にやってみると難しく、原稿用紙に線を書く前に鉛筆を持つ手が止まってしまいます。

先生は自分の椅子から立ち上がり、受講者たちの輪に加わります。一人の似顔絵を、 原稿用紙をいっぱいに使って描きながら、「実際の人の顔は左右対称ではありませんが、 漫画でそのとおりに描いてしまうとおかしいのです。

眼や鼻の位置は左右対称に描きます」と丁寧に線を重ねていきました。 「下書きは最終的には消してしまいますが、できるだけ丁寧に書いておけばペンで描くときに楽です」 先生のアドヴァイスや絵を参考に、受講者たちも少しずつ絵を描き始めました。

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ペン入れをする

下書きができたらペンを使って「ペン入れ」といわれる作業をしていきます。 墨汁にペン先を使って描いていくかと思いきや、細いサインペンが用意されています。

「漫画を描くときは墨汁にペン先、というイメージが強いですがこういった普通のペンで描くことが出来ます。 太い線を書いたり色を黒で塗りつぶしたい時は筆ペンなどを用います」 先生が仕事で愛用しているミリペンというペンで下書きの上に線を描きながら、 先ほどの「丁寧に下書きをしておいたほうが後から楽です」という言葉を実感しました。

髪の毛の黒い部分は筆ペンを使い、光が当たって白い部分は塗り重ねず原稿用紙のそのままの色を利用する。 「塗り重ねない部分を、『色を抜く』といいます」

受講者たちの絵を見て「それいいね!」「かわいい!」と明るく話しかけながら、 和やかな雰囲気で終始で漫画講座はすすみました。

受講者たちもあっという間に親しくなり、描き始めのころには想像できなかった、 何点もの絵が最後には原稿用紙に残りました。

「今年の年賀状には手描きのイラストや漫画を描いてみてはいかがでしょうか」森園先生の提案に、 ますます色々な絵が描いてみたくなった第一回目の講座でした。

森園みるくの漫画講座は来月以降も月1回のペースで開催予定。場所は中央線荻窪駅直結、 「よみうりカルチャー荻窪」。何回目からの受講でもかまいません。

よみうりカルチャー申し込みページ

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