練馬区事業委託こども学習講座、健康な歯で食べるおなか元気食育パワー
来る2012年6月17日〔日〕練馬区役所本庁舎において、 身近な「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得することは、 情報リテラシーとして分かりやすい事例と考え、 当団体は、国立大学法人東京医科歯科大学、株式会社大塚製薬、東京ヤクルト販売株式会社、東京消防庁とともに、正しい情報の提供とともに情報選択、さらに選択した情報を生活に活かせる「食育情報」利活用として、 「健康な歯で食べる・おなか元気食育パワー」を開催いたしました。
東京消防庁 食べ物が咽に詰まったときの応急措置について
先頭は東京消防庁による、乳児、小児が食べ物を喉に詰まらせた場合の異物除去についての講義がありました。 もし、異物を咽の詰まらせたときは、チョークサインとして、喉を押さえて苦しがります。
乳児の場合は、気づいたときにはぐったりしていることが多いのです。口にするものとしては紙やおもちゃ等。
普段と様子がおかしければ、119番。 「ぐったりしている」「普段と様子がおかしい」「ものを食べて苦しがっている」などの様子が見られます。110番をすると、応急処置の指示があります。 大事なことは、呼吸しているか。胸の上下運動あるか。意識あるかです。
「一人だと119番できない」という質問がありました。しかし、処置が遅くなるため、心を鬼にして119番をしてください。 住所と名前だけでもいいのです。
救急車が到着するまでに私たちが何かできることはないのか、との切実な問いかけに対して、 私たちにもできる救急措置について、等身大の形を使って実践が行われました。
緊急時には、背部殴打法を使用します。これは子どもは膝などを利用して、体を下にして、大人はイスなどに座らせて、 うつむかせ、背中を5回強く叩きます。これをセットにして異物がどれまで続けます。
腹部突き上げ法は難しく、内臓を損傷する可能性あり最終手段となります。
ここで、人形2体を使って実践です。 東京消防庁の隊の方の演技が迫真で、しかもウイットに富んでおり、場内大爆笑。 楽しく、分かりやすく学ぶことができました。
東京医科歯科大学による健康な歯で食べる食育パワー
2番目は東京医科歯科大学によるパーワポイントを使用しながら、歯の構造の説明が行われました。 エナメル質は、非常に硬いが酸に溶かされます。
むし歯の進行具合は、C0〜C4。C0は可逆的。
むし歯発生の必要条件は4つ。細菌(ミュータンス),糖分,時間,歯質)になります。
糖分のとりかたですが、つばの酸度は、通常は中性です。糖が入るとpHが急降下。 間食を多い人はpHの変動が激しくなります。つまり、量よりも回数の制限が重要。
歯質→フッ素の応用。継続することが大切。エナメル質の強化,再石灰化。 プラークの質の変化(細菌に影響を与える) 食品にもフッ素あり、例えば、煮干し、えび、緑茶、ウーロン茶などです。
歯磨きについては、成長途中の歯や,歯並びの悪い歯は磨きにくくなります。
歯ブラシの選び方は、頭の部分が小さいもの。柄の部分が真っ直ぐ。くびが細い物毛先は開いていないか。 毛先が外にはみ出したら買い換える必要があります。歯磨きは、ていねいに。食べたらみがく。 順番を決めることで磨き残しをなくします。自分の苦手なところを知ることが重要です。
東京ヤクルト販売による「おなか博士になろう」
次は東京ヤクルト販売による「お腹博士になろう」でした。 ホワイトボード利用しての講話で、食べ物と唾液が混ざることで、おいしさが拡がる。 よくかんでおいしさを楽しんでから飲み込むこと、食道を通って胃へ。胃液で消化。と食べ物の道筋を披露。
小腸の機能は、栄養分を吸収すること、病気から体を守ります。 大腸については、大腸と会場のゲストとの背比べをしました。大腸は1m50cmの長さがあります。
大塚製薬による大豆食のすすめ!
最後は、大塚製薬の薬剤師さんによる大豆食のすすめ!でした。
大豆は、アメリカ健康専門月刊誌「ヘルス」2006年3月号で、 キムチ、ヨーグルト、オリーブ油、レンズ豆と並べて世界五大健康食品の一つとして掲載されており、 健康効果について注目されています。
健康については、心臓病、骨粗鬆症、乳ガン、前立腺ガン、 更年期障害(ホットフラッシュ)などへの有効性が臨床試験や疫学調査で調べられています。
栄養については、タンパク質35%、畑のお肉といわれていることは周知されて、 アメリカでは大豆食品がブームになりました。
成分については、大豆だんぱく質、大豆イソフラボン、大豆オリゴ糖、 食物ステロールがトクホ関与成分として効果が認められています。
大豆には、健康問題だけでなく、食料問題と環境問題を解決できる可能性が考えられています。
食料問題については、牛肉1kgをつくるのに大豆が10kg使われていることから、もし人が直接大豆を食べたら牛肉を食べるよりも10倍の食料がつくれるといわれています。
環境問題については、もし人が直接大豆を食べたら牛肉を食べるよりもCO2排泄量を12倍削減できるともいわれています。
大塚製薬は大豆の無限の可能性に注目して、「Soylution」という言葉をテーマに大豆ビジネスに取り組んでいるそうです。 この「Soylution」は造語で、大豆が意味するSoyと、解決が意味するSolutionを掛け合わせた言葉です。
世界一の長寿国日本、その秘訣は大豆にあるのかもしれないといわれています。 この日本の健康を支えた大豆が世界に広まることによって、世界の人が幸せになれるかもしれませんね。
編集後記
乳児をお連れの方からご年配の方までたくさんの方にお集まりいただき、 体の基本となる「食」に関するみなさんの興味と感心の高さを物語りました。
講師の方も場内の反応に楽しんでいただけ、会場は和気藹々と終始楽しいムードでした。
最後まで自分の歯で食べることの大切さをしり、また放射能物質排泄の効果があるかもしれない大豆。貴重なお話をお届けするとともに、WEBREIGOは、 日本の食文化も多くのみなさまにお届けできればと考えています。